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多賀城市の内科・循環器内科。おだかクリニックです。

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疾患解説

E健診で心雑音を指摘されたら

健診で心雑音を指摘されたら

健康診断で「心雑音があります」「循環器科で詳しい検査を受けてください」と言われると、心臓に大きな病気があるのではないかと不安になるかもしれません。

しかし、心雑音は病名ではありません。健康な人にも聞こえることがある一方で、心臓の弁の病気などを知らせる最初の合図になる場合もあります。症状がないからと放置せず、一度は原因を確認することが大切です。

心雑音とは?

心臓は、全身へ血液を送り出すポンプのような臓器です。医師が胸に聴診器を当てると、心臓が縮んだり広がったりするときの音が聞こえます。

通常の心臓の音とは別に、血液が流れる「ザーザー」といった音が聞こえることがあります。これが心雑音です。血液の流れが速くなったり、流れに乱れが生じたりすると、心雑音として聞こえます。

心雑音の大きさと病気の重さは、必ずしも一致しません。大きな雑音でも病気が軽い場合があり、反対に、雑音が目立たなくても詳しい検査が必要なことがあります。聴診だけで原因や重症度を決めることはできません。

心雑音があっても病気ではないことがあります

心臓の形や働きに問題がなくても、血液の流れる音が心雑音として聞こえることがあります。このような雑音は「機能性心雑音」と呼ばれます。

子どもや若い人、やせている人などでは、健康でも心雑音が聞こえることがあります。また、発熱、貧血、妊娠、運動直後など、血液の流れが一時的に速くなったときにも心雑音が生じる場合があります。

ただし、心雑音が問題のないものかどうかは、音を聞いただけでは判断できないことがあります。初めて指摘された場合や、以前にはなかった雑音が聞こえる場合は、詳しい確認をおすすめします。

心臓の弁の病気が隠れていることもあります

心臓の中には、血液を一定方向へ流すための「弁」と呼ばれる扉が4つあります。弁の開きが悪くなったり、しっかり閉じなくなって血液が逆流したりする病気を「心臓弁膜症」といいます。

代表的なものに、心臓の出口にある弁が硬くなって開きにくくなる「大動脈弁狭窄症」があります。高齢になるほど増える病気で、進行すると息切れ、胸の痛み、失神などが現れることがあります。

心臓の左側の部屋の間にある弁がうまく閉じず、血液が逆流する「僧帽弁閉鎖不全症」も、心雑音から見つかることがあります。進行すると、息切れやむくみ、不整脈などの原因になります。

そのほか、生まれつき心臓の壁に穴がある病気、心臓の筋肉の病気などによって心雑音が聞こえることもあります。

症状がなくても検査は必要?

心臓弁膜症は、軽いうちはほとんど症状がありません。病気がゆっくり進むと、本人が無意識に動く量を減らし、「年齢や体力低下のため」と考えて、息切れに気づかないこともあります。

軽い弁膜症であれば、すぐに薬や手術が必要とは限りません。ただし、時間とともに進行することがあるため、定期的な検査が必要になる場合があります。

特に、高齢者、以前にはなかった心雑音を指摘された人、息切れや胸痛などの症状がある人、心電図異常や心臓の拡大も指摘されている人は、早めに循環器科を受診してください。学校の健診で初めて心臓の雑音が指摘された場合にも、一度は詳しく評価をすることが大切です。

心エコー検査で何が分かる?

心雑音の原因を調べるうえで、最も重要な検査が「心エコー検査」です。胸に器具を当て、超音波を使って心臓の動きを画像で確認します。放射線を使わず、通常は痛みもありません。

心エコー検査では、心臓の弁がきちんと開閉しているか、血液の逆流や通りにくさがないかを確認できます。また、心臓の大きさ、筋肉の厚さ、動く力、心臓への負担なども調べられます。

必要に応じて、心電図、胸部エックス線、血液検査なども行います。動悸がある場合は、長時間心電図を記録する24時間心電図検査を追加することもあります。

弁膜症と診断されたら

治療は、弁の異常の種類と重さ、症状、心臓の働きなどによって異なります。軽い場合は治療を行わず、数か月から数年ごとに心エコー検査を受けながら経過を見ることがあります。

高血圧や不整脈、心不全を伴う場合は、薬で心臓の負担や症状を軽くします。ただし、薬だけで傷んだ弁を元通りにできるわけではありません。弁の異常が重くなった場合は、手術やカテーテル治療(血管から細い管を入れて行う治療)を検討します。

適切な治療時期を逃さないためには、症状だけでなく、定期的な心エコー検査で変化を確認することが重要です。

早急な受診が必要な症状

胸を締め付けられるような痛み、突然の強い息苦しさ、意識を失う、または意識が遠のく症状がある場合は、早急な対応が必要です。症状が強い場合は、自分で運転せず救急車を呼んでください。

以前より階段や坂道で息切れする、動悸が続く、足がむくむ、短期間で体重が増える、横になると息苦しいといった症状も、心臓に負担がかかっている可能性があります。早めに循環器科を受診しましょう。

心雑音を指摘されても、必ず心臓病があるとは限りません。しかし、症状がない弁膜症が隠れている場合もあります。自己判断で放置せず、健診結果を持参して循環器科にご相談ください。