C健診で血糖値・HbA1cが高いと言われたら
健診で血糖値・HbA1cが高いと言われたら
健康診断で「血糖値が高い」「HbA1cが高い」と指摘されると、糖尿病ではないかと心配になるかもしれません。しかし、一度の検査だけでは糖尿病と決められない場合もあります。一方で、症状がないからといって放置してよいわけでもありません。
糖尿病は、初めのうちはほとんど症状がありません。健診で異常を指摘された段階で再検査を受け、早めに対応することが、将来の心臓病や脳卒中、腎臓病などを防ぐことにつながります。
血糖値とは?
血糖値とは、血液中に含まれるブドウ糖の濃さを表す数値です。ブドウ糖は、体を動かすための大切なエネルギー源です。
食事をすると血糖値が上がり、すい臓から「インスリン」というホルモンが出ます。インスリンは、血液中のブドウ糖を細胞に取り込ませ、血糖値を下げる働きをします。
インスリンが出にくくなったり、十分に働かなくなったりすると、血液中にブドウ糖が増え、高血糖の状態になります。血糖値は食事、運動、体調、睡眠不足、ストレスなどによっても変化するため、採血した時間や食事との関係を確認することが重要です。
HbA1cとは?
HbA1cは「ヘモグロビン・エーワンシー」と読みます。赤血球の中にあるヘモグロビンに、ブドウ糖がどのくらい結び付いているかを表す数値です。
血糖値が採血した時点の状態を示すのに対し、HbA1cは過去1〜2か月ほどの血糖値の平均的な状態を反映します。そのため、健診当日の食事だけで大きく変化することはありません。
ただし、貧血、腎臓病、出血や輸血の後などでは、HbA1cが実際の血糖状態と合わないことがあります。血糖値とHbA1cの両方を見て判断することが大切です。
どのくらいの数値なら注意が必要?
空腹時血糖値が100〜109mg/dL、またはHbA1cが5.6〜5.9%の場合は、将来、糖尿病になりやすい状態として注意が必要です。
空腹時血糖値が110〜125mg/dL、またはHbA1cが6.0〜6.4%の場合は、一般に「糖尿病予備群」や「境界型」と呼ばれる範囲が疑われます。糖尿病にはまだ達していなくても、正常な人より糖尿病になりやすく、心臓や血管の病気にも注意が必要です。
空腹時血糖値が126mg/dL以上、食事時間に関係なく測った血糖値が200mg/dL以上、またはHbA1cが6.5%以上の場合は「糖尿病型」です。糖尿病の可能性が高いため、医療機関を受診してください。
ただし、「糖尿病型の数値」と「糖尿病の診断」は、まったく同じ意味ではありません。血糖値とHbA1cの組み合わせや、別の日の再検査、症状の有無などから医師が総合的に診断します。
糖尿病予備群なら放置しても大丈夫?
糖尿病予備群は、まだ糖尿病ではないから安心という状態ではありません。そのままの生活を続けると、少しずつ糖尿病へ進むことがあります。
特に、肥満、高血圧、脂質異常症、喫煙習慣がある人、家族に糖尿病の人がいる場合は注意が必要です。妊娠中に血糖値が高くなったことがある女性や、睡眠時無呼吸症候群がある人も、糖尿病になりやすいと考えられています。
糖尿病予備群の段階で、食事、運動、体重、睡眠など普段からの生活習慣を見直すことで、糖尿病への進行を防いだり遅らせたりできる可能性があります。
高血糖を放置するとどうなる?
高血糖が長く続くと、全身の血管や神経が少しずつ傷つきます。目の奥の血管が傷むと視力が低下し、腎臓が傷むと腎臓の機能が低下する病気となることがあります。手足のしびれや感覚低下が起こることもあります。
また、糖尿病は動脈硬化を進め、心筋梗塞、狭心症、脳梗塞、足の血管が狭くなる病気などの危険を高めます。高血圧や脂質異常症を合併すると、その危険はさらに高くなります。
糖尿病の管理では、血糖値だけでなく、血圧、コレステロール、腎機能、体重、喫煙なども一緒に確認することが重要です。
医療機関では何を調べるの?
医療機関では、健診時の食事状況を確認し、必要に応じて空腹時血糖値やHbA1cを再検査します。
糖尿病と診断された場合は、血液検査や尿検査で腎臓などの状態を確認します。必要に応じて、目の検査や心電図なども行い、合併症がないかを調べます。
改善のためにできること
食事を極端に減らすのではなく、食べすぎや間食、甘い飲み物を見直し、野菜、魚、大豆製品などを取り入れましょう。ご飯やパン、麺類なども大切な栄養源ですが、量が多すぎないか確認します。
歩くなどの運動を続け、体重が多い人は無理のない範囲で減量します。睡眠不足を避け、禁煙することも大切です。生活改善だけで十分か、薬が必要かは、血糖値や年齢、持病などによって異なります。
早めの受診が必要な症状
強いのどの渇き、尿の回数や量が急に増える、理由なく体重が減る、強いだるさなどがある場合は、早めに受診してください。吐き気、腹痛、意識がもうろうとする、呼吸が苦しいといった症状がある場合は、重い高血糖の可能性があるため、速やかな受診が必要です。
健診で血糖値やHbA1cが高いと言われたことは、体からの大切な合図です。自己判断で放置せず、健診結果を持参して内科にご相談ください。
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