H息切れ・むくみ・急な体重増加があるとき
息切れ・むくみ・急な体重増加があるとき
「以前より階段で息が切れる」「夕方になると足がむくむ」「食べる量は変わらないのに急に体重が増えた」といった変化は、心臓からの大切なサインかもしれません。
息切れやむくみには、運動不足や加齢、足の血流、肺や腎臓の病気など、さまざまな原因がありますが、中には心不全が原因となっていることがあります。症状を年齢のせいと決めつけず、早めに原因を確認することが大切です。
心不全とは?
心不全とは、一つの病名ではなく、心臓の働きが悪くなり、体に必要な血液を十分に送れない、または心臓へ戻る血液が滞ってしまう状態です。
心臓から送り出す血液が不足すると、体を動かしたときに息切れや疲れを感じやすくなります。また、血液の流れが滞ると肺や体に水分がたまり、呼吸が苦しくなったり、足がむくんだりします。
心不全の原因には、心筋梗塞、高血圧、心臓弁膜症、不整脈、心臓の筋肉の病気などがあります。治療せずにいると少しずつ進行するため、早期発見と継続した治療が重要です。
息切れは心不全の初期サインかもしれません
心不全による息切れは、初めのうちは階段、坂道、早歩きなど、体を動かしたときに現れます。
病気が進むと、平らな道を歩くだけでも息切れし、さらに悪化すると安静にしていても苦しくなることがあります。
次のような変化がないか確認してみましょう。
体力低下と思って活動量を減らすと、症状に気づきにくくなります。「以前と比べてどう変わったか」が重要です。
心不全によるむくみの特徴
心不全では、心臓へ戻る血液が滞り、血管の外へ水分がしみ出すことで、足などがむくみます。
両方の足首やすね、足の甲がむくみ、指で数秒押すとへこみが残ることがあります。朝は軽く、夕方になると目立つ場合もあります。むくみが進むと、靴がきつくなる、靴下の跡が深く残る、おなかが張るなどの変化が現れます。
ただし、むくみがすべて心不全によるものとは限りません。長時間の立ち仕事や座りっぱなし、足の静脈の流れ、腎臓や肝臓の病気、甲状腺の病気、薬の影響などでも起こります。
急な体重増加は水分がたまったサイン
心不全が悪化すると、体に水分がたまることで短期間に体重が増えることがあります。食事量が変わっていないのに、数日から1週間で2〜3kg増えた場合は注意が必要です。
心不全の治療歴がある人は、毎日体重を測りましょう。朝起きてトイレを済ませた後、朝食前に、できるだけ同じ服装で測ると変化が分かりやすくなります。
体重だけでなく、血圧、脈拍、足のむくみ、息切れの程度も一緒に記録してください。主治医から体重増加時の連絡基準を指示されている場合は、その指示に従いましょう。
すぐに救急車を呼ぶべき症状
次のような場合は、重い心不全や心筋梗塞、肺の血管が詰まる病気などの可能性があります。自分で運転せず、119番に連絡してください。
急な症状でなくても、息切れが日ごとに悪化している、むくみと体重増加が同時に現れた、夜間のせきや息苦しさがある場合は、早急に医療機関へ連絡してください。
医療機関ではどのような検査をする?
まず、症状が始まった時期や体重の変化、心臓病・高血圧などの治療歴、使用している薬を確認します。血圧、脈拍、酸素の値を測り、心臓や肺の音、むくみの状態を診察します。
必要に応じて、心電図、胸部エックス線、血液検査、心エコー検査などを行います。血液検査では、心臓への負担を示す値のほか、貧血、腎臓、肝臓、甲状腺なども調べます。心エコーでは、心臓の動き、筋肉の厚さ、弁の異常などを確認します。
心不全と診断された場合は、体にたまった余分な水分を尿として出す薬や、心臓を守る薬などを使用します。原因となる高血圧、不整脈、弁膜症などの治療も大切です。
自己判断で水分や薬を調節しないでください
むくみがあるからといって、水分を極端に減らしたり、処方されている薬を自己判断で増減したりしてはいけません。脱水や腎機能低下、血圧低下を起こすことがあります。
塩分の取りすぎを避け、薬を指示どおり服用し、体重と症状の変化を記録しましょう。適切な水分量は、心臓や腎臓の状態によって異なるため、主治医と相談して決めます。
息切れ、むくみ、急な体重増加は、体に水分がたまり始めた合図かもしれません。複数の症状が重なっている場合や、以前より悪化している場合は、早めに循環器科にご相談ください。
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